日常診療の中では多数のセメントや石膏や印象材(型取りをする材料)などが使用されます。
それらは使用の際に適量計量し、用います。
時に、その「計量」が精度を大きく左右するのです。
多くの場合、計量をするのは我々の手であり、人の手を介するということは
それだけ、誤差を生むリスクの増加に繋がります。
また、計量の際に使用される器具などによっても大きな誤差が生じてしまうのです。
器具による誤差と人為的誤差が顕著にあらわれたのが、アルギン酸印象材でした。
アルギン酸印象材は既製のトレーを使用した印象時に用いられます。
手順としては、水とアルギン酸印象材を混和し、それを既製トレーに盛り、口腔内にて印象を採取します。
文章にしてしまえばたった一行ですが、これらの行程内に多くの誤差の原因があるのです。
まずは、使用する水の温度です。
当院では、アルギン酸印象剤に混和される水は冷蔵庫にて冷やされた物を使用します。
どうして冷やす必要があるの?とお感じかもしれません。
一工夫するのにはアルギン酸印象剤の特性が関係するのです。
アルギン酸印象剤は熱により硬化が促進されます。
なので、あたたかい水もしくはお湯を入れてしまえばたちまちに硬化が始まってしまいます。
これでは印象は取れません。
製造元の設定する硬化時間は「口腔内にて3分間」です。
できるだけ、設定された時間通りに正しく使用するためにお水の温度にも気を配ります。
これでやっと原因の1つが解決されました。
ふぅ、安心・・・と言いたいところですが、誤差の原因はまだまだあります。
1回にまとめてしまうととても長くなってしまうので、
何度かに分けてお話したいと思います(*○U○*)
余談ですが、当院の位置する月島は明日から3年に1回のお祭りです。
朝から、はっぴ姿の方々が御神輿を準備してらしたり、先ほどはお囃子も聞こえました。
日本の夏らしくて風情があるなぁとしみじみ(笑)
気づけばもう8月、当院内で流しているDVDも全国各地の花火大会映像になり、
夏の雰囲気全快です(○・U・○)♪
またもや時の流れの速さにびっくりですが、日々に流されずに日一日と成長していきたいです。