この動画はMRIを用いて顎関節の運動の様子を撮影したものです。Web用にかなりの圧縮を掛けているため画像が荒れていますが、本来はクリアーなものです。見慣れないと良く解らないと思いますが、閉口時に関節円板が前方に落ち込んでいる様子が確認で来ます。
いわゆる、顎関節症と呼ばれる症状で、口の開け閉めの時に顎の関節が「カコン」鳴る際の顎の動きをはっきりと捉えています。
奥歯を失ったままの状態で放置すると、顎はかみ合わせの筋肉によって、本来の位置よりも深く咬み込みます。このことは、前歯を強く押し上げると同時に、本来のかみ合わせの運動の中心に変化が生じてしまうのです。
顎の関節の運動中心がずれる事によって、顎関節が後上方へと押しやられてしまいます。行き場を失った関節円板と呼ばれる軟骨は前方へと押し出されるのです。この軟骨が押し出された状態から再び口を開ける採に関節の頭が軟骨を乗り越えるときに「カコン」と音がすることが多いのです。
時に関節が軟骨を乗り越えられないとき、口が開きづらくなる現象が発生します。
歯を失う事によって生じた様々な弊害は、ただ単に失った場所にインプラントを植立しただけでは解決しない事が多いのです。
インプラント治療は失った機能を取り戻す治療です、このことは固定式の歯をインプラントによって取り戻す事では達成できるとは限りません。失った機能を取り戻すために必要な数ある治療のなかの一つででしかないのです。
インプラントという木だけを見るのではなく、歯科治療という森をバランス良く仕上げる事が最も大切で、しかも難しい事でしょう。
理想的な下顎の位置の診断に、解剖学的な診査診断も役に立ちますが、何よりも「動き」という機能の診断には動画は大変役に立ちます。それは機能の診断だからです。
MRIの動画を一年ほど前より用いていますが、ムービーのアップの方を覚えたので公開します……。
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