歯科衛生士で組織されている有名なスタディーグループにDHサミットがあります。今週の日曜日に年次定例会が開催されました。今回このスタディーグループに招聘され、半日の講演を行って参りました。
今回の講演内容は、咬合に関するテーマでとの依頼があり、お話の中心は咬合崩壊ケースの対応を臨床ケースを中心にお話ししました。なぜなら歯周病と咬合の崩壊は密接な関係があり、歯科衛生士にとって一つの症例を担当するに際し、歯周組織だけを診ていては目の前の患者さんを治すことは出来ないからです。
専門性や分担制がシステマッチックに行われいる様に思われがちなアメリカですが、細分化の弊害もあるようです。
アメリカの有名な歯科衛生士Anna Matsuishi Pattison が著書ペリオドンタル・インスツルメンテーション(1994)のなかの「共同術者としての歯科医師と歯科衛生士」の項で以下の様に述べています。
「患者の他の治療の必要性を理解しないと、術者としての歯科衛生士の役割は障害される。歯科医師は、治療中に生じた問題を認識し、そしてそれらの問題を歯科医師が適切に処置できる時期に知らせることのできる信頼のおける、知識のある歯科衛生士を必要としている。
このような歯科衛生士は、さらに治療の説明をするうえでも重要な役割を演じ、そして動機づけがうまくいった多くの患者は完全に治療を遂行することができる。
-中略-
歯科医師と歯科衛生士の関係は、健康管理の専門家の活動的なチームであるべきである。歯科衛生士の積極的な役割は仕事をより興味深く楽しくする。さらに、共同術者としてともに働くことにより、歯科医師と歯科衛生士双方の効果が増し、それにより患者に利益をもたらす。」
既に日本の15年以上前に歯科衛生士の役割が、チーム医療の一員としての歯科衛生士の重要性をの述べています。そして、歯科衛生士が歯科治療全般の知識を持つことの必要性も述べています。
今回の講演では、上記のことを受け、過去に JCPG(日本臨床歯周療法集談会)学会誌で当院の歯科衛生士が投稿した論文から
「歯科医療チームにおいて治療行為に分担はあるが、身につける知識に分担は存在しない。歯科衛生士は豊富な知識を身につけ患者との架け橋になり、良質な医療を提供する医療チーム内で重要な存在になる事が求められている。」
を引用しメッセージを送りました。
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