治療の進め方

数回にわたって歯周病患者に対するインプラントの基本的な考え方を述べてきました。第二部として、その実際を述べたいと思います。実際の治療は、どの様に考え進めていけば良いのかを考えてみました。

埋入手術前の処置

細菌のコントロールとしては、埋入手術前に保存不可能な歯の抜歯、不良修復物の除去、ルートプレーニング、歯周外科処置を終了させる。また、早期発症型歯周炎を疑わせる様な症例においては、上記の処置を終了させた後、一定期間、抗生剤の投与を行う事も術前処置として行う場合もある。必要であれば、DNAプローブ法等を用い、細菌量を術前術後で定量的に診査し、埋入時期の診断に用いる事も有用である。

咬合を長期間にわたり安定させるためには、歯周疾患と欠損により崩壊してしまった咬合関係をどのように修復するかも埋入手術前に決定すべきである。診断用ワクシングとプロビジョナルレストレーションを用い、最終的な顎位と咬合関係を模索する。この事より残存歯の咬合的、歯周的評価を行う事が出来る。また欠損部においては適切な埋入の位置、数、方向など、インプラント施術に必要な情報を得ることが出来る。計画に妥当性が見いだせない場合は、治療計画の修正を行う必要性がある。

歯周病患者に対するインプラントの治療指針」ザ・クインテッセンス、
YEAR BOOK 2003 現代の治療指針 208-209、2003. 小川洋一をブログ用に改編  

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