歯周患者にインプラント治療を長期にわたり成功させるためには、メインテナンスの行いやすいインプラント補綴物を装着する事が重要と思われる。メインテナンスの行いやすい補綴形態は、埋入の時点でその半分が決定される。埋入の位置は残存歯列の連続性を乱さないことが必要で、角度は臼歯部では、咬合平面に垂直であることが望ましい。
大臼歯部の埋入はインプラントの直径と形態、本数がしばしば論議される点であるが、著者は次のように考え、臨床に応用している。
大臼歯形態で太いインプラントを選択するか否かであるが、欠損顎堤は頬舌側幅が減少している場合が多くインプラント頚部に骨の十分な幅を持たせるためには4mm程度の直径が応用される事が多い。太いインプラントは、インプラントの直径プラス2mm以上の骨幅がある場合に限られるが適応症は少ない。
また歯冠形態に大臼歯形態を用いるか否かであるが、メインテナンスの行い易い環境条件として、歯頚ラインの連続性があげられることから、大臼歯の形態が望ましいと考えられるが、直径4mmのインプラントで大臼歯の形態を用い残存歯と調和した歯頚ラインを付与するためには、埋入のポジションを深く設定する必要がある。この事は歯周環境には望ましくない。
その為、埋入が4mmのインプラントで、妥当性のある埋入深度からは、小臼歯形態を付与することが望ましい。
歯周病患者に対するインプラントの治療指針」ザ・クインテッセンス、
YEAR BOOK 2003 現代の治療指針 208-209、2003. 小川洋一をブログ用に改編
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