数々の治療ステップを経て、大変な苦労の末、やっと型を採る事が出来ました。専用の顕微鏡で不正確な部分や不具合が無い事を確認しました。やっと一段落です。さあ、今度はこの型に石膏を流して模型を作らなければなりません。ここからは治療ステップは歯科医師の手を離れ歯科技工士の仕事となります。歯科技工士は再度印象をチェックします。その精度にもし疑問な点があれば、歯科医師に質問する事や、再び削り治しや、型の取り直しを依頼する事もあります。良質な医療を行うためには、当事者以外のチェックが行われる様な診療システムが望ましいからです。
実際に製作した模型の精度を確認してみます。模型の写真とその一部の顕微鏡写真です。左に見える黒い物が髪の毛です。右側の線状見えるのが削った部分の境目です。左が歯肉側、右が歯の部分となります。一般の方は初めて見る写真と思いますが、この部分が何処の部分の拡大かわかりますか?もし解らなくても、髪の毛と比較しても解るように、こんなに細かい事を口の中でやっている事だけは理解してください。そしてこの事がいわゆる良い治療、そうでない治療のある一つの目安である事も理解してください。
ここまでの精度でしっかり削って、きっちり型を採り、精密なコピーである模型を製作する事が出来ました。後はこの模型にジャストフィットの被せ物を、巨匠と呼ばれるような、熟練した歯科技工士が時間をかけて丁寧に製作します。この時に模型は2つ必要となります。1つは右から左までの全体で構成される「歯列模型」そしてもう1つは製作する歯の部分の「ダイ模型」です。ダイ模型は無駄な部分を削り落とし、毎回しつこく言っている、削った境目の部分に作業をしやすくした、一本々の模型です。シリコン性の材料ですと、安定性が高いため、一つの方で二個の石膏模型を作る事が出来るため非常に有用です。
時間をかけて丁寧に製作した後は、やはり完成精度を顕微鏡でチェックしてジャストフィットしていたら完成です。写真は被せ物の境目を髪の毛と一緒に写した顕微鏡写真です。隙間が無い事が確認できます。
この被せ物を専用の接着剤で歯に被せるのです。
(図、小川歯科医院HPより改編)
東京都中央区京橋1丁目1−6 越前屋ビル 地下2階
診療時間/(月~金)10:00~13:00 / 14:00~18:00
休診日/土・日・祝日
東京都中央区八重洲2-4-1
住友不動産八重洲ビル地下1階
診療時間/(月~金)10:00~13:00 / 14:00~18:00
休診日/土・日・祝日