先日の日曜、IDCF研修会というスタディーグループに呼ばれてインプラントについてのお話をしてきました。
講演の内容は特にお任せいただいたので、自分がインプラント臨床で一番大切に考えていることをお話ししました。
一番伝えたかったこと、
「インプラント治療の成功とは」なにか?
それは…..
「歯科治療の成功」であること……
もう少し細かく言えば欠損補綴治療をいかに全顎的に考え治療を行うことが出来るかです。
インプラント治療は歯がない部分にインプラント体を手術により埋め込むことから始まります。そしてその診査診断も、骨の形態をCTで調べましょうとか、審美的に行うために歯肉の形を考えましょうとか、色々伝えられています。
でも、それよりもっと前に考えなければならないこと、それは全ての歯、かみ合わせの位置、等から全体的に考えなければならない歯科治療としてのクオリティーです。
すなわち、歯を失う事により、色々な事に弊害が生じます。かみ合わせの変化や、対合する相手側の歯の位置の変化、歯周病、以前より被せてある冠の状態、等々。これらをトータルで考え、バランスのよい治療を行う事ができインプラント治療の成功となります。すなわち、歯科治療としての成功です。
インプラントは手段であり、目的ではありません。目的は上記のごとく、全体的に調和のとれた歯科治療を行うこと、そのことによって獲得できる治療結果が長持ちすること。それが目的です。
少し専門的になりますが
咬合平面と呼ばれる、歯の並びの連続性を骨格を考えながら診断し、歯を失うことによって乱れてしまっていれば修正をする
下顎位と呼ばれる、下あごがかみ合う位置があごの関節や筋肉に調和しているか診断し、歯を失ったことにより乱れていれば修正をする
各歯の三次元的位置関係が、あごを上下左右に動かしたときに適切な位置関係にあるかどうかを診断し、調和がとれていなければ、適切な咀嚼運動が行えるよう修正をする。等々、他にも歯周病の問題や根の治療の問題……様々な事を色々と考えて。
ずっと以前からある基本的な考え方ですが、最近この事がすっぽりと抜けて、歯のないところにインプラントをするだけの傾向がちまたでは…
歯の無い部位だけに目を向けず、全体を治すことを考え、必要な部分にはインプラントを応用する。このような考えが、インプラントを長持ちさせる考え方の基本です。
よく講演のタイトルで使う
「予知性の高いインプラント治療」と考えています。
インプラント治療が上手な先生とは….
よく考えられた部分入れ歯や総入れ歯の考え方をキチンとマスターし実践でき、さらに外科術式のトレーニングを積み、口腔外科的技術の習得をし、残存歯とインプラントに対し歯周病的要素の考え方が応用できる。
こんな先生かも……しれませんネ
追伸
特攻隊長 先生
いつも明るい先生に、いつの日かお会い出来ることを楽しみにしています
是非、学会会場でお声をかけてくださいネ!
元新宿寅之助 先生
あの新宿の虎の穴で育った先生ならきっと対丈夫ですよ….(^_^)v
私がいた頃に比べると最近はだいぶ優しくなった様ですけど。
そりゃーもう昔は….(涙)…..
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