インプラント40周年

インプラント治療には数多くのシステムがあることご存じですか?
ブローネマルクシステムは今年臨床応用40年です。

ひと口インプラントといっても様々なシステムがあり、その基づく理論や特性、治療法、安全性はそれぞれ異なります。
ブローネマルクシステムによるオッセオインテグレーテッド・インプラントは1952年スウェーデンのペル・イングヴァール・ブローネマルク博士が、チタンと骨が完全に結合する事を偶然発見したことから生まれたものです。

博士はその後13年間、綿密な基礎実験と動物実験を重ね、チタンがある一定の条件で骨に埋入された場合、チタンに対する骨の拒否反応は全くといってよいほど起こらず、そればかりかチタンの表面を覆う酸素の膜を通して強い結合が生まれることを確信しました。

そして1965年、初めて人工歯根としての臨床応用をスタートし、以来、最も信頼性の高い歯科インプラントとして世界中で使用されています。

今年2005年はインプラント治療の最初の臨床応用から40年にあたります。この患者さんはまだ記録を更新していると聞いています。

では、インプラント治療は絶対に40年以上長持ちするのでしょうか?
安念ながら、その答えは「いいえ」です。早期のうちに残念な結果になったインプラントが脱落してしまったケースがあることは事実です。

インプラント治療の失敗の原因は研究者により明らかにされています。大別して、感染と負担荷重と言われています。

すなわち、埋入手術時に感染を起こさない清潔な環境のもと、口腔外科の基本術式を厳守し、インプラント埋入手術を行うこと。最近は手術環境の簡便化が言われていますが、私は昔ながらの厳密なプロトコルを厳守し埋入手術を行っています。

感染のもう一つは術後、インプラントが歯周病菌に感染してしまうことです。歯周病を起こす菌と、インプラント周囲炎を引き起こす原因菌は同種類の菌と言われています。日本人成人の約80パーセントは歯周病に罹患している言うデータがあります。従ってインプラント治療を行うためには多くの場合、歯周病治療を行った後にインプラント治療行う必要があり、治療終了後も歯周病の再発には十分に注意をする必要があります。

歯周病患者に対するインプラント治療の指針は、1月後半から2月の前半に詳しく書きました。興味のある方はご参照ください。

もう一つの失敗の原因の負担荷重については
また後日に……. つづく >>>

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