いくつもの治療ステップを経て、多くの時間を掛けてセラミックの冠を装着することができました。自然観のある歯と健康な歯肉を取り戻すことができたのです。
この治療を始めるきっかけは、以前から装着していたセラミックの色が気に入らないことでした。しかし、この歯は、単に色が悪いだけでなく歯肉にトラブルが発生していました。そこで、治療の目標は、セラミックの冠を交換するだけでなく、健康な歯肉を取り戻すことも含まれるのです。
治療項目を順序立てて書くと
1. 歯肉の治療
この事は何回か分けて書きました。もっとも時間のかかる治療です
2. 笑顔に調和した歯の形
今回は形について書きませんでしたが、歯肉の治療同様、仮の歯を何回か修正したり、作り替えたりしながらもっとも自然に見える形を探し出します。歯の色同様形もオーダーメードです。
3. 精度のよいセラミック冠の装着
精度よく歯の型を採り、ピッタリと適合のよいセラミックの冠を装着します。もちろん、残っている歯と同じような色合いで仕上げます。そして最後にかみ合わせのチェックも忘れてはいけません。
数本の冠を装着するだけでもこんなに大変です。本数が多くなればなるほど考えなければならないことは沢山あります。治療もかなり難しくなります。正確な診査診断基づいた、精密な治療技術が必要です。
歯科治療は、型を取って被せる。といったイメージが強いようですが、被せる行為は治療の行程では最後の最後です。実はその前の積み重ねの治療が、治療の質に大きく影響してくるのです。
全体的な問題点をしかっりと考え、細かい積み重ねを重ねる。実はこの考え方は、インプラント治療にもそのまま当てはまります。インプラント治療も最初にインプラントの埋入手術があるように考えられがちですが、実はインプラント埋入手術以前に行わなければならない治療ステップが数多く存在します。これらの治療ステップを怠って、いきなりインプラントの埋入手術を行うようではインプラントが骨に接合すると言う狭義の意味での成功は得られますが、残念なことに、かみ合わせの調和、歯周環境の調和、長期的な安定といった、良質な歯科治療結果を得るという、最も大切な結果を得ることはできません。
目に見える部分が同じでも
綺麗なセラミックの冠がただ入っただけ。
色々な事を考えて、かみ合わせや、歯周環境に調和した長持ちするセラミックの冠を装着する。
全く違う二つの治療。
セラミックの冠をインプラントの冠に置き換えたも同じ事が言えるでしょう。
普及し始めたインプラント治療、裾野が広がり始めましたが、正しい治療概念で広がってほしいものです。
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