インプラント治療は、外科処置ばかりがクローズアップされていますが、インプラント治療で重要なことは、治療そのものに対する考え方です。
すなわち、診査、診断が非常に重要で、診断した治療目標を如何に結果として具現化出来るかが治療技術です。
インプラント治療に長く携わっていると、上記のことが如何に重要かがよく解ってきます。
インプラント治療は、歯を失った部分だけで治療を行うだけでは、決して良好な結果を得ることが出来ないことが少なくありません。残存している歯や、歯周環境に目をやり、一つの口を診断しなければならないのです。
この事は、何もインプラントだけに言えることではなく、歯科治療全般に言えることです。
しっかりとした治療計画に基づき、治療の歯周、咬合、審美の調和を計り、ゴールを見据えて行う治療をトップダウントリートメントと呼び、歯科治療では重要な事です。
以下は、日本歯科評論の次号に発表する論文からの一部抜粋です。
「具体的にメインテナンスの行いやすい環境とは何か。インプラントと天然歯は同様に、浅い歯肉溝、十分な口腔前庭、付着の獲得があげられる。また天然歯では根分岐部病変が存在しない事や、インプラントと天然歯に歯頚ラインの連続性が保たれている事などが考えられる。
治療に際してはまず。保存不可能な歯の抜歯、不良修復物の除去、ルートプレーニング、歯周外科処置を終了させる。一定期間、抗生剤の投与を行う事も術前処置として行うべきであり、可能であれば、DNAプローブ法等を用い、細菌量を術前術後で定量的に診査し、埋入時期の診断に用いることが望ましい。
長期的な咬合の安定には理想的な咬合関係を付与しなければならない。このために、事前に診断用ワクシングとプロビジョナルレストレーションや診断用スプリント等を用い最終的な顎位と咬合関係を妥当性の見いだせるまで模索する事が重要である。このことにより残存歯の咬合的、歯周的評価を行い、欠損部分に必要なインプラントの適切な埋入計画を立案する事が可能となる。
これらの全顎診断と評価の行程がトップダウントリートメント概念である。」
ー日本歯科評論5月号掲載予定から一部抜粋ー
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